ペパーミント・キャンディ/peppermint candy

なんという…なんという…映画。

はっかの粒が発火しながら1000個、身体中を貰いた。

心の歯車につまった小石をひとつずつ取り除くと、

残されるものは初恋。

生きることは痛い。痛ましい。

人生を逆さに見ると、こんなにも切ない。

キム・ヨンホ、君の痛みが伝わってくる。

松本隆(作詞家)

物話
 これは、ある男の人生を20年にわたって遡る、切ない物語である。何もかも失ったキム・ヨンホがすへてを捨てる決意をした時、彼の脳裏に様々な思い出が甦る。5年前、自ら放棄してしまった家庭。15年前、互いに想いを寄せながらも、別れを決意した初恋の人スニムへの愛。純粋な青年だった彼の人生を狂わせたものは何だったのか?
 一人の男の人生を通して、韓国の政治状況も冷静に見すえながら、選ばなかったことで失ってしまった大切な時間を一つひとつ辿っていく。輝く未来を信じ、初めて恋しい人と心を通わせた20才のあの日には、もう二度と戻れない・・・。

韓国で50万人動員!
『シュリ』に迫る大ヒット!

2000年1月1日にソウルを中心に封切られるやいなや、感動の口コミが広がり、上映舘がどんどん増えていくという異例の逆行現象が起きる。満場一致とも言える観客の熱い声援と批評家たちの大絶賛に支えられ、何度でも『ペパーミント・キャンディー』を見ようというリピート運動まで展開された。

アジアを代表する映画作家の誕生

1954年生まれのイ・チャンドン監督は、教師を経た後の83年に「戦利」で小説家デビュー。韓国文化人の中心人物として多岐にわたって活躍。93年パク・クァンス監督の『あの島に行きたい』の脚本家として映画界に入り、95年には『美しき青年チョン・テイル』の脚本を執筆。96年に『グリーン・フィッシュ』で脚本・監督デビュー。この作品は、国内の賞を総なめにし、世界各国30もの映画祭に出品される。第二作目の『ペパーミント・キャンディー』では、人生への深い洞察と、真実味のあるストーリー、郷愁をさそう映像美で、アジアを代表する新しい映画作家として世界に強い衝撃を与えた。本作について「現代に生きる若者がある時期の若者に、共感して接点を見つけてくれれば、嬉しい」と語る。

日本と韓国をつないで・・・

本作は、日本のNHKと韓国の共同制作で、韓国の日本文化開放後、両国が最初に取り組んだ記念すべき作品である。1999年の釜山国際映画祭では、自国の作品として初めてオープニングを飾り、世界の映画人の涙を誘った。

韓国で最も人気!ソル・ギョング

 いま環国で、ポスト・ハン・ソッキュ時代のナンバー1と言われているのが、主演のソル・ギョンクだ。1968年生まれ、漢陽大学卒業。舞台俳優としてのキャリアを経て『つぼみ』で映画デビュー。1998年より「ディナーの後に』『虹鱒』『幽霊』『鳥は閉曲線を描く』と立て続けに出演。どんな役でも、まったくの別人格になりきることのできる、恐るべき才能で『ペパーミント・キャンディー』の主役の座を射止める。本作では、ある男の人生を20年にわたって演じるという難役に全身全霊で挑み、圧倒的な演技力を見せつけた。1999年の来日時から早くも多くの女性ファンの注目を集め、日本でも大ブレイクの予感!新作は『シュリ』のカン・ジュギュ監督がプロデュースする『燃ゆる月』の主役。

イ・チャンドン監督作品 出演/ソル・ギョング、ムン・ソリ、キム・ヨジン
1999年/日本・韓国合作/2時間9分/カラー/35mm/ドルビーSR
原作・脚本・監督/イ・チャンドン  NHK・韓国共同制作作品 制作/EAST FILM & NHK 製作/ミヨン・ケナム、上田信 撮影/キム・ヒヨング 美術/パク・イルヒョン 音楽/イ・ジェジン
提供/NHKエンタープライス21 配給/アップリンク(http://www.uplink.co.jp) 後援/駐日韓国大使館・文化院

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