第2回ハピネス野外シアター
日時2000年7月22日[土]20:00〜
場所福栄村道の駅「ハピネス福栄」[阿武郡福栄村福井下]
料金大人:\1,200/中・高生:\1,000/小学生:\800
 

原作 岡崎由紀子(「ひくまの出版」刊)

・解説
聴者の大澤豊監督とろう者の米内山明宏監督が世界で初めて、共同演出をする画期的作品だ。
物語は、笑いがいっぱいで、チョッピリほろりとして、感動的幕切れで終る、素晴らしい作品です。ろう者役は全員ろう者が演じ、聴者の役者がサポートするという、今までにない配役・演技・演出で話題の映画である。
スタッフは「GAMA・月桃の花」「遥かなる甲子園」の監督、大澤豊。ろう者の監督は日本ろう者劇団の代表で、「真夏の夜の夢」や「鏡の月の庭園(美女と野獣)」を演出している米内山明宏。撮影監督は数多くの名作を手掛けた岡崎宏三。「華麗なる一族」「恍惚の人」「GAMA・月桃の花」、その他多くの話題作を撮影している。脚本は新進の岡崎由紀子、この作品の原作者でもある。今回の最大の話題は映画音楽である。ろう者音楽の第一人者佐藤慶子が担当している。その上に「アイ・ラヴ・ユー」の主題歌を稲垣潤一が歌い、音楽監修にも加わり、ぜいたくな音楽構成である。

〜華やかな話題のキャスト陣〜
アメリカのアカデミー女優、マーリー・マトリンをめざし、日本初のろう者女優誕生となる主演女優は、日本全国のろう者の中から募集し、オーディションを行った結果、朝子役に昭和45年6月10日生まれで横浜市に在住の忍足亜希子さんに決定した。愛ちゃん役もオーディションの結果、東京児童劇団所属、平成元年5月25日生まれの岡崎愛ちゃんに決定した。
夫の隆一役には、「月光の夏」で主役を演じた田中実、演技の方も最近めきめき腕をあげ人気も上昇している。パントマイム役者で唯一の聴者役でろう者劇団に入り活躍する森田役には不破万作。ベテラン、若手と主演をもりたてる役者陣には多々良純、久保明、新克利、高田敏江、あき竹城、根岸李衣、五十嵐めぐみ、宍戸開、本宮泰風、西付知美、八木小織ほか話題の排優が顔をならべる。 さらに、この映画での注目は高野幸子、砂田アトム、植村梨奈、関千里など、ろう者排優の活躍です。そして、ろう者劇団の理事長に黒柳徹子も加わって豪華な顔ぶれで楽しめる。

・物語
ここは静岡県豊田町の郊外―。ろう者の水越朝子(31)は、聴者の消防士の夫・隆一(33)と、おませな小学三年生の娘・愛と三人で、平凡ながら幸せな生活を送っていた。
ある日、思いがけないことが起こった。愛が、学校でいじめられているというのである。いじめっ子は、朝子と愛が手話で話しているのを見たらしく、「お前のかあちゃん、変な奴!」と、愛をからかっていたのである。
朝子は自分が原因でいじめられていることを知ってショックを受ける。愛の悩みを、どのようにしてやわらげられるだろうか。隆一とも、真剣に話をした。朝子は元来、前向きに生きる明るい性格だったので、自分が一生懸命生きていく姿を見せることで、愛も強い子に育っていくのではないかと期待した。そのため昔、ろう学校時代の演劇部で一緒だった友人の勝子がいるろう者劇団に入ることを決意した。だが、次々と間題がおきていく。…楽しいことも苦しいことも…。さて、結末は?

面白く楽しい映画作りを通し、誤解やうそを取り除く、
ユニークな作品にマスコミの取材攻勢

あるとき、ろう者と聴者が話をした。
そして聴者が言った。
「あなたたちろう者がつくった映画は、どうも面白くない」と。
ろう者が言い返した。
「でしょ。わたしたちも聴者がつくった映画は、
あまり面白いとは思えないのです」
「じゃ、ろう者と聴者がお互い対等平等の立場で一つ、
面白い映画をつくりましょう」両者は、意気投合した。
99年正月の朝日新聞・家庭欄で映画「アイ・ラヴ・ユー」が
「ろう者と聴音が共同で映画作り」という記事が掲載され、
話題の注目作品になった。
NHKやテレビ朝日、フジテレビのニュースジャパンで特集され
女性誌「ヴォーク」「ウィズ」「マイン」「女性自身」「LEE」などで
主演女優忍足亜希子に取材が殺到
手話の世界を描く情愛にあふれた華麗な映画として注目されている。
企画に共鳴した稲垣潤一の
主蓮歌「小さな奇蹟」(テイチク10/21発売)も
話題を広げている。
キャスト
忍足亜希子(第一回主演作品)・田中 実・岡崎 愛・不破万作
西村知美・本宮泰風・宍戸 開・黒柳徹子