「生きろとは言わん。死なんでくれ」

ある九州の田舎町で、バスジャック事件が発生した。生き残った運転手の沢井(役所広司)と直樹・梢の兄妹(宮崎将・宮崎あおい)は、心に大きな傷を負ってしまう。

それから2年が過ぎ、町に戻った沢井は、2人きりで暮らす兄妹とともに暮らし始める。そこに従兄の秋彦(斉藤陽一郎)も加わり、4人の奇妙な家族生活が始まった。そんな中、彼らの周辺でまたも殺人事件が続発する。沢井は小さなバスを買い、喧噪の町をぬけて4人でゆくあてもない旅に出るのだが…

「誰かのためだけに生きること」はできるのだろうか?

わすれてしまった大切な「何か」を探すためにバスは走る…

過去の苦しみから逃れられない人々の、癒しと再生を描いた物語『EURERA(ユリイカ)』がいよいよ日本公開される。監督は俊英・青山真治。主演に今や名実ともに日本を代表する俳優となった役所広司を迎え「ただ誰かのために生きること」を真摯に描いた。「自分」のためにばかり生きることに奔走し、疲れがちな私たちがわすれかけた「何か」。その「何か」を探す3時間37分の旅の終幕には、末体験の美しい映像と息を呑む感動が待っている。

2000年のカンヌで“発見”された「癒し」と「再生」の一大叙事詩

「まったく予期していなかった終幕は目も眩む美しさ」―フィガロ紙
「ついに映画以降の映画が現れた」―リベラシオン紙
「この上ない美しさ!」―ル・モンド紙
「彗星のごとく現れた!」―ヴァラエティ紙

野放しの大人が野放しの子供を救うという感じがしました。
そして、そこに暴力に対する答えがあったように思います。影響を受けます。
浅野忠信
久しぶりに、才能が露骨にむき出しになった映画を見た。
坂本龍一

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